「サワディシンチャオ(旧:東南アジア10か国料理店)」公式ブログ

2021年1月まで存在していた飲食店。店は閉店しましたが事業は引き続き継続します。

カテゴリ: 店内イベント

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9月13日~18日の予定で夏休みをいただき、ボルネオ島に研修に行ってきます。
初めてのブルネイ上陸!
これで念願の東南アジア10ヵ国を制覇することになります。
首都と言いたいのですが、残念ながらミャンマーはネピドーに行っていないので。。。
向こうで買ってきた食材を使って、この目で見て食べた料理を再現するお食事会。
なんとお食事会は1年以上もしていなかったことに気づきました!
おひとり様参加も歓迎です。
旅の四方山話も、お食事の合間にしますね。

9月19日(水)19時から 
料金 おひとりさま 4000円 (ワンドリンク付き)
・コタキナバル、ブルネイの美味しいものをたっぷりコース仕立てで
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参考:ボルネオ島「コタキナバル」はこういう所でです。
※お問い合わせ、お申し込みは ogushi_miki@yahoo.co.jp まで


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何度かこのブログでもお伝えしているかと存じますが、2003年4月18日から開業の当店は、開業から丸15年を経過し、16年目に突入しました。個人の飲食店の経営は簡単に参入できる反面、すぐにダメになるパターンが多く、「最初の家賃が払えない」なんてことも実際にあり得る世界。その新陳代謝が激しい過酷な世界で、しぶとく15年続いた」ことは自分たちが言うのもアレですが、そんなにたやすいものではありません。

ということで、先日の日曜日に15周年記念パーティを開催しました。

15周年ならば、多少「派手」にしてもよさそうなものですが、そこをあえて私たちは「地味」につながりのある人(フェイスブックの上のイベントのみ)にだけ声をかけて開催しました。


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今回は、15年間の料理と言う事で、これは私たちが15年生き延びるための、
「戦略」だったのですが、今と15年前とは料理や店の体制も全く違っていて、
大きくは次のように3つの時代に分かれています。

2003年4月ー2007年8月 「麦酒食堂beer&bear」
     (日本&世界の地ビールと東南アジアを含めた世界の家庭料理の店)
2007年8月-2013年2月 「アジアごはん麦酒食堂」
     (東南アジア料理店)
2013年2月ー      「サワディシンチャオ」
     (東南アジア10カ国料理店)

今回は、普段のサワディシンチャオの料理はちょいと封印しまして、
それ以前のつまり麦酒食堂Beer&Bear時代の料理をメインにとらえつつ、恐らくなじみが深い可能性を感じた沖縄料理をメインとした料理を提供しました。
そのため、先日大阪・大正区にある沖縄食材店で仕入れも行い、
沖縄料理を中心としたりバイキング料理を提供することに至りました。

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仕込みですが、無農薬野菜は今回も当然多用します。サトイモとか。

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沖縄料理は、豚の皮つき固まり肉をよく使います。

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そして、これが普段のスーパーなどで入手が難しい沖縄の「赤かまぼこ」です。
鮮明な「赤色」がカニカマボコにも見えてしまいますが、市販の蒲鉾より5倍以上する高級品です。


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良い「ダシ」が取れました。


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沖縄の地酒「泡盛」料理酒として活躍しました。

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こちらは、スイカのデザート。沖縄関係ない?
ええ、沖縄以外の料理も出しましたよ。
これとは違いますけど、英国アイルランド系のものとか。

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豆腐にもちょいと「こだわり」を持ちました。


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そして、これがその英国アイルランド系料理といえる「シェパーズパイ」。
アイリッシュパブで食べることができる料理です。
イヤー懐かしいですね!こんな料理作るのって。

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ナーベラー(ヘチマ)です。

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今回パーティするという事があらかじめ決まっていましたので通常ものですが、
直近のの東南アジア10か国料理も多い目に作りました。そのうちの一つがこれ、
カンボジア料理の青マンゴーのサラダです。

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先ほどのヘチマと島豆腐を煮込みました。

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ごはんも、沖縄の炊き込みご飯を炊きました。でも一つだけ多分違います。
それは日本米ですけど「玄米」を使いました。
ヘルシー重視思考は、当店の伝統なもので・・・・。


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沖縄では「山羊汁」という料理がありますので、それも再現。
その山羊を、「ベトナム食材店」で仕入れたというのも中々面白いですね。

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出来た料理を次々と盛り付けていきます。

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普段とは違う料理ですから、手順も微妙に違って戸惑いもありつつどうにか料理ができました。シェフ曰く「家庭料理レベル」ということでしたが、
かつては「家庭料理」の店だった事の再現です。
そのあたりはどうぞお許しくださいませ。

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かつて、お昼に「ランチバイキング」を2010年から2015年までやった時期があります。それはもうやっていませんが、今でもごくまれに「その店」と思われる方が、
来られます。でも、それは「料理が雑になる」と言う理由で辞めました。

この日は、特別イベントなので、久しぶりにやりました。
(あれってもう3年前の話かと思いながら)

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「シェパーズパイ」もこんがり焼けましたよ。

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こちらは、直近の「カンボジアウィーク」からの参戦 「揚げ春巻き」


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同じく参戦「アモック(カンボジア式の魚の茶わん蒸し」


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奇しくも参加者の方の中に、誕生日の方がおられました。
御祝い事は重なるとさらに盛り上がりますね。



ということで、無事に15周年パーティは終了しました。
お昼13時から18時くらいの時間帯でしたが、参加者は上品な方ばかりで。
お酒も意味なく「酔う」ようなノリのではなく楽しく味わえるような雰囲気で
本当に良かったです。

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※この店の物件取得前の店名が決まった直後に作った店のロゴ


これはあくまで「通過点」次回は5年後の20周年を目指します。
ただ、それが実現できるかどうかは、
(もちろん努力は惜しみませんが、)基本的に私たちではなく、
来店されるお客さん次第となりますので、
これからもどうぞよろしくお願いします。


「納豆」「タイ」「日本酒」「ジビエ」この4つのキーワードで
連想することと言えば、例えばインバウンドで日本に観光に来たリピータの
「タイ人資産家」が、一般的な観光地に飽きたという事で一味違う滞在として
日本のどこか山の中のリゾートホテルに宿泊して、近くの山に生息していて猟師により捕れたばかりの獲物を、その地域の地酒である「日本酒」とともに出来立ての
ジビエ料理」を食べる。そこに箸休めとして「納豆」が横に置いている。

というような風に普通は連想してしまうのではないでしょうか?

というほど、一見接点のなさそうなこの4つのキーワードを
結びつけるイベントを先日の月曜日に行いました。

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そのきっかけはこちらの本です。「納豆」と言う一見日本独自と思われがちな
発酵の食材が実はタイやミャンマーといったアジア各地に存在する
という事が書かれているいる本。これを元に私たちが企画してみると
発酵つながりで、日本酒の名店「かむなび」さんにジビエの食材卸の方
さらに、いつもタイのマニアックな食材を仕入れているタイ人食材屋さんまでもが
関わった異種発酵物企画となったのです!

さて、準備は前日の日曜日から行いました。
通常メニューやコースのこだわった料理についてはある程度レシピを
所持していてそれをもとに作ることができますが、今回の企画は
タイの納豆「トウアナオ」やミャンマーの山岳少数民族の納豆料理などを
作ろうというのですから、まさに手探りの状態からスタートしました。


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こちらは米粉で作った豆腐のようなもの
昨年ずいぶん研究した「米粉」で見事に作る
事ができました。


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バナナの皮の蒸し物。それ自体東南アジアでは珍しいものでは
無いのですが、この中に納豆をつぶしたものが入っているわけなのです。


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「アジアの納豆文化」は平野部ではなく山岳地帯が主流になっている
ようで、そちらの主食はもち米「カオニャオ」専用の式蒸鍋が活躍します。


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1月にミャンマーの首都ヤンゴンで入った、少数民族カチン族の
料理店。こちらで納豆を乾燥させたものがありました。
それを再現すべく、納豆を天日干します。


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当日作る料理のたたき台リスト。すべては作りません。
ある程度絞り込んで作りますが、それでも軽く10種類以上の料理を
提供することになりました。

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こうやって炒めていきます。

さて、ここでタイ人食材屋さん「ヌット」氏が登場しました。

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ヌット氏が自分の故郷である「タイ料理」の助太刀をしたいと、
以前から言っていたのですがついに今回実現しました。


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普段私たちの作るやり方と違うので、見ていて参考になります。

と言うのは私たちは主にムクラシェフや鉄人イアンシェフと言った
首都バンコクの洗練されたトップシェフから習います。
それは、タイを代表する料理と言う事で、当店が一般の日本人が知っている
タイ料理強化のために習っているわけですが、ここで地方出身のヌット氏
の料理は新鮮に映ったのです。いわばいつもは東京のような大都会で生活している
名シェフの料理とは違う地方の一見「田舎料理」と揶揄されかねない素朴な
家庭料理の作り方がそこにある。
つまりバンコクだけがタイではないのですからそういう所を見ておかないと
いけないという事でこれは良い勉強の機会となったのです。


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こちらが、ヌット氏。タイの石臼「クロック」捌きも絵になりますね。

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こちらはヌット氏がメインで作った(但し味付けはシェフおぐし)
「ナムギュー」と呼ばれる北タイの麺で必要なものです。

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いつもとは違う雰囲気で次々と料理が作られます。

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こちらの男性は、ヌット氏の息子さんでタイ料理人。
お昼間の間。少し手伝ってくれました。

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タイ食材屋さんであるヌット氏。普段使わないマニアックな食材が並びます。

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これはブタの血を固めた物で、ナムギューに使うものです。
もしこれをムスリムの方が見たら・・(以下略)・・・・。

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こちらは、タイの餃子の皮です。

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そういう事で、タイの餃子を作ります。こちらはヌット氏の息子さんが
メインで。彼の得意料理なのかもしれません。

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作り方は、左に移っている餡を作り、先ほどの皮に包んで揚げるというものです。

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こんな感じです。キツネ色になるまで揚げていきます。

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私たち以上に、気合が入るヌット氏の後ろ姿。
これだけ見るとタイドラマに登場する人にも見えます。


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今回の企画に飛び入り参加したのが「ジビエ」の存在。
これは鹿(生後1年未満の小鹿)のもも肉なのだそうです。

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この魚は、タイの淡水魚ですが、発酵していて下味がついています。
余談ですが、生きていなければ、哺乳類と違い、結構気軽に魚とかは
輸入できるらしく、その旨調べると海は世界で一つにつながっているという
理由だとからしいですよ。

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ジビエの鹿肉にタイの発酵魚と続きましたが、メインはあくまで「納豆」
こちらにいろんな国々の納豆があります。一番右のは日本の納豆です。

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こちらが、アジア納豆「トウアナオ」私たちも本格的に使うのは
今回初めてで、非常に学べました。販売している時はこうやって
せんべい状で売られたりします。

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そうこうしているうちに、ヌット氏の肝いり麺「ナムギュー」のスープが
できてきました。

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石臼「クロック」もこの日は大活躍。茶色いのが、先ほどあぶっていた
トゥアナオ。そうペーストの調味料の一種なのです。

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トウアナオが入ったペーストを鍋に入れて料理を作ります。

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これは、前日に作った「カノムモーケン」というデザート


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さあ、納豆を「天日干し」したものです。カチン族納豆に酷似していますよ。


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こんな感じで席を作りました。今回は久しぶりに十名を超える大きな
パーティイベントです。


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これでナムクリックオーンという味噌のようなもので
生の野菜類にそれをつけて一緒に食べる料理の準備。
海老ペーストなどでこの料理作る事が多いのですが、今回は納豆のトウアナオ
が代わりに担当します。ゆえにこの日の参加者の中におられた海老アレルギーの
方にも対応できたのです。

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タイのドラマを流します。このドラマ出ているのは、まあいつもの方ですが、
実は、このドラマタイのアユタヤ王朝とミャンマーの王朝の戦いを描いたもの。
ミャンマーとタイ(&ラオス)の料理が出てきますので、両方の国の
印象があるこのドラマを流しました。

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今回は前置きがやたら長くなりましたが、いよいよ納豆会がスタートします。

納豆会:(料理&日本酒とソフトドリンク付)一人6000円


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1.米粉の豆腐もどき
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こちらの納豆入りのタレで食べます。

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ミャンマーのお土産(1月に購入したもの。干し物のようですね)

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2、納豆と生姜のあえ物(ナムクリックキョ)ミャンマーシャン族料理


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3、ナムクリックオーン(北タイ料理)海老ペーストの代わりに納豆ペースト


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4、納豆と小鹿のスープ


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5、タイの発酵魚の揚げ物(北タイ) 日本酒に合うと評判でした。

ちなみに「日本酒」は「かむなび」さんにすべてお任せしました。
ミシュランガイドにも掲載されているという日本酒の専門店の大家
私たちの専門外の事ですから、すべてお委ねすることが最善と言う事ですね。

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6、カチン納豆の玉子炒め(ミャンマーカチン族料理)


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7、ゲーン・ラオ(激辛スープ)

日本人はタイ人と比べると相対的に辛いのが苦手ですから
タイ料理店に行っても辛さ控えめになったりするのですが
今回の企画趣旨からして、それではつまらないという事で
ヌット氏に「容赦ないタイ人モードに」と言って作ったスープ
特に辛い至高のゲーンです。



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8、タイの揚げ餃子


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9、あじの納豆詰め揚げ(プラーナムプリック:シャン族料理)

この料理納豆が入ったものがお中に入っているのですが、実は背開きで
内臓を取った後に入れています。(フィリピンでも同じようなことしてます)

余談ですが、アジと言う魚は結構東南アジアの市場で見かけます。
厳密に言えば日本の味とは別の種類かもしれませんが似ています。
だから結構違和感ないかも(ただ淡水魚か海水魚かと言われれば・・・・)


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10、仔イノシシとズッキーニの炒め物(鹿に続いてこちらもジビエです)


さあ、いよいよ本日のメインイベント?の登場です。

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ヌット氏がナムギューの最終的な作業に入りました。


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11、ナムギュー(豚の血の固まり入り北タイ麺)

カノムチンと言うタイの米麺でできたそうめんのような細い麺といただきます。
左側の一人前ずつの丸目具合が、1月のタークの街で食べたカノムチンの店を
思い出します。

(こちらがそれ)

12、カオソーイ(ラオス)

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ちょっと量が多いかと思いつつも、こちらも関係するので
カオソーイは北タイ・チェンマイ周辺ののカレーラーメンとラオスのフォー麺を
使った味噌ラーメンとあって、名前は同じでも似て非なるものと言うのが
面白いです。

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13、デザート(カノムモーケン:タイ)

以上です。

今回は2日間(実際には調査もしましたからもっと前)から研究して作った
特別イベント。「量が多い」とは言われたものの、非常に盛り上がったイベントで
大成功でした。

こういう企画は、ある意味実験企画で研究的なところがありますから
大型店やチェーン店はもちろんの事。個人店でも普通は手を出さない分野。
恐らくマニアックな内容に果敢に挑戦できる「超個人店」である当店だから
こそできた芸当だと思います。

という事で今後ともどうぞよろしくお願いします。

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火曜日の夜に無事に帰国した翌日。予定通りお食事会イベントを開催しました。
1人ワンドリンクで4000円というコース内容でしたが、
実際のコースよりは遥かに豪華なものになりました。


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こちらは、ミャンマー料理のカレーなどと一緒に来る添え物を再現しました。

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これは、ミャンマーの茶葉の漬物ですが、ミャンマー人にはなくては
ならないほどの存在。日本のものに置き換えればおそらく梅干や
たくあんのようなポジションにいるものです。

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こちらは発酵食品。日本の馴れ寿司のようなものです。


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青菜炒めは、タイの高級レストランのものを再現


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連子鯛のタイ式から揚げは、ガイヤーンの専門店を見習い
2種類のタレをご用意

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こちらもタイのレストラン(上とは別のところ)から再現した
春雨のタイ式炒め。

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米は、タイ本国から購入した色つきのものと通常のもののミックス
味見すると市販のタイ米より新米らしいおいしい香りが漂いました。

(ちなみに米は日本に持ち込む際には検疫で申告が必要。
年間100kgまで仕入れることが可能なのだそうです)

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鶏手羽のミャンマーカレー

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魚のミャンマーカレー

これらの反省として今まではカレーのルーを重視しすぎた
ようで、実際に渡航して食べてみると結構なかの具がしっかり入って
いることを知りましたのでそれを再現しました。

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コチラはカラフルな麺。タイカレーで食べるものです。
(タイのタークの町のレストランからヒントを得ました)


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タイのトップシェフから学んだベジタリアンレッドカレー

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こちらの肉もどきの正体はきのこです
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デザートもトップシェフから学んだものです。


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かぼちゃと米粉のデザート、ロンガン添え


以上です。今回は現地で撮影したデジカメ画像を元に再現したり
トップシェフのムクラ氏のものはレシピを引用しました。

さて、大量に取った画像を元に
今年も長期の旅行記を書いていきたいと
思います。

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先日の土曜日に行われたイベントは盛大に終わりました。
そのときにご用意した料理について、シェフがブログで報告しています
のでリンク貼り付けておきます。
  ↓
カンボジア旅行の余韻を懐かしみながら 今年のサラ由香さんLIVE

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