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先日の定休日のお昼の時間帯に、以前から気になっていたお店にランチを食べに行きました。こちらはスリランカ料理店で、本格的なスリランカの味が味わえるお店が徒歩圏内にあります。
私たちは仕事柄、東南アジア系の料理の店だといろいろチェックも入って楽しむことができないこともあるのですが、南アジアのインド文化圏の中にあるこちらの料理ですとそのような「気負い」もなく楽しむことができました。

ところで、実際に食べてみてある事を感じたのです。
それは「料理そのものの味は違えど、インドネシアのジャワ島やミャンマーで食べた現地の料理の片鱗のようなもの」です。

私たちも含め、この地域に精通していない人間だと、ついつい 
南アジアの料理=インド=カレー という構図ができていて
インドを始めパキスタンもバングラディシュもネパールも同じような料理
と思いがちですが、一つ一つ見ると微妙に料理が違います。

※ 今でもタイ料理とベトナム料理とインドネシア料理を混同する人が
  ごくたまに来られますが、恐らくそのようなものなのでしょう。
  (あるていど地域で一括り、そうそうロンドンの回転寿司屋で
   キムチと点心も寿司と一緒に回っていたのを思い出します)

このあたりは似て非なるもの、インドと言う国自体も北と南とでは
食文化が違うと言いますから、専門家レベルではなくとも
ある程度知っておくと、何かと便利です。

ただあまり原理主義的に考えると、明確に分けたくなってしまい、前後関係を
排除しかねない問題もあって、実際以前私たちもそのようなことはありました。
でも今ではもちろん違うけど、陸続きですから微妙に「類似点」を見出しながらそれぞれの国の料理の文化を確認していこうという姿勢に変わっています。

そうすると見えてくるものがあって、例えば香港で「通」の人と地元で人気の
潮州料理のお店で食べると、そこにはタイ料理の片鱗のようなものが
見え隠れするのがわかって、実際にそのあたりからタイをはじめとする
東南アジア各地に多くの人が「移民」として移住したという記録がありますから、
多分「その際に食文化もついて来たのかな」とそのあたりが頷けるのです。

そして、今回もスリランカ料理にという所で、例えばセイロン島と
東南アジアのマレー半島とか島々に「移民」という歴史的な記録は確認
できていませんが、少なくとも古代から中世や大航海時代などにかけて
このあたりは航路(海のシルクロード)もあったので、
人の往来は多くあったのは事実のようです。
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地図を見ると解りやすく、実は結構近いのですね。
スリランカのセイロン島とインドネシアのスマトラ島など直線距離なら、同じ「南アジアインド圏の北インド」やバングラディシュあたりと比べても近いのがわかります。

ただ、これらの国(南アジアインド文化圏)は実際には訪問したことがないので、シンガポールなどの東南アジア圏のインド人街しか知らないのですが、料理だけでなく位置関係や歴史などをある程度見ていくと、同じ料理でもちょっと違った見方ができるものです。
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               (撮影:吉田一廣)

こちらは、10月4日以降の新しい体制になってから着用する予定の
ユニフォームですが、このように単なる「料理」の提供だけでなくその背景的な視点から東南アジア10カ国の「食文化の情報」を隠し味として料理を提供していければ、と考えております。