この日は、いよいよタイから陸路で国境を越え、ミャンマーに入ります。

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ペットボトルは旅の間、水筒代わりに持ち歩いている水で
瓶の方はホテルで支給されている水です。
ここで、ホテルの飲料水をペットボトルに詰めます。
国境を越えた先は未知の国「ミャンマー」ですからこういう所は
抜かりなくやります。

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このホテルはクラシックで、作りは重厚。
かつては町一番の高級なホテルだったのが
仇になって「幽霊屋敷」の異名まで取られてしまいました。
壁や天井にあるこのチーク材を丁寧にほったと思われる彫刻一つ一つを見ても
立派が故に、この早朝に見るとその彫刻物の魚や人物像に
不気味さが漂うのは確かです。



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しかし値打ちあるホテルでした、鍵も大きなリングが付いていて
結構重たく、きれいで清潔でカード式のカギのホテルもよいけれど
たまにはこんなレトロ感あるホテルも楽しかったです。


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また月の光が照る早朝6時台。国境越えにはどのくらいの時間を
要するか未知数ですからできるだけ早く移動を開始します。

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暗い夜道を若い托鉢の僧侶が歩いています。
観光でもなんでもなく本来の上座部仏教の出家僧「比丘」の姿が
そこにあります。

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事前情報ではこのあたりに国境までのソンテウが止まっているそうです。

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こちらがそのソンテウです。

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そろそろ明るくなりつつありますが、まだ町は静かです。

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こちらのメーソート一のショッピングセンターが乗り場です。

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こんな感じで待機しています。

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中に乗って待機します。1人20Bと聞いていました。

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あそこにおいしそうな食堂がありましたが、いつソンテウが動くか
わからないという事で待機します。しかしこれが後で後悔することに
なってしまいます。


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途中、ミャンマー人カップルが乗ってきましたが、一向に動く気配がなく
ここに来ても、この前にある「サムロー」などで移動する人ばかり。
托鉢僧侶だけがこのソンテウの近くに来る状態です。


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このソンテウの次の便のようですが、寝ています。

たまりかねて貸切で動かないか交渉しますが、大型のソンテウの値段はちょっと
妥協できるものではなく、仕方なく後ろのサムローで移動することに
しました。(100B)1時間のロス、正直もったいなかったけれど、
陸路の旅はこんなものでしょう。

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サムローは今までのロスタイムを戻してくれそうな勢いで軽快に走ります。
そして、私たちにとっては11年前に挫折した念願が間もなく果たされそう
と言う爽快さでもあります。

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大きな道に出ました。メーソートの空港が近くにあります。
11年前、つまり2006年の1月に私たちは一度ミャンマー入りを
計画し、日本でビザも取得していました。
しかし、私的に大きな事件があり、ミャンマー行きを断念せざるを得なくなった
のです。(ビザ代はかかりましたが、LCCもなかった当時。旅行会社で予約していた航空券の発券のファイナル前だったので金銭的な問題は最小限で)

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国境ゲートがすぐそこにあることがわかるような大型トラックが列を組んで待機しています。

その後、実は2006年の秋と2011年の秋の2回ミャンマー領に
入ったことはあります。しかしこれは北部のメーサイと言う街から
国境の町タチレクだけは入れるという日帰りの特別のもので、
入ってその国の空気を感じることはできたとはいえ、
実際にその国を知るのにはあまりにも小さなものにすぎません。


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待機している大型トラックをあざ笑うかのごとくサムローの快走は
続きます。

そして、2017年ついに正式な意味でのミャンマー入国を間もなく
果たすところまで来ました。今回はこのまま陸路で首都ヤンゴンまで
めざしますから、タチレクの半日日帰りとは意味合いが異なります。


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過ぎ去ったトラックの配列。どこか港湾地域に来ているかのようです。

しかし、2006年の時点で陸路でミャンマーに行くのにはどんだけ頑張って
も入れるエリアが限られていて、ヤンゴンの空路のみの自由しか認められて
いませんでした。つまり時代が変わり、その後国境が順次解放され、
2017年の時点では、外国人が陸路でヤンゴンを目指すことが可能になった
わけですから、その時ではなく、今、「時が来た」ということなのでしょう。


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さて、そんな過去のことを思いながら10分ほどでついにゲートの建物が
見えてきました。


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こちらです。よく見ると「メーソート」ではなく「ターク」のイミグレ
と言う事のようです。


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目の前の風景です。どこもそうですが、ここは人が集まりますから
にぎやかですね。


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いろんな人が国境を越えようとしています。
四方を海で囲まれた島国日本で生まれ育った者にとってはいつも
不思議に感じる陸路国境越え、昨年一月のカンボジア国境「ポイペト」以来です。

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出国手続きのための建物に入ると撮影に制限がかかりますから
最後にタイの建物を撮ります。

こうして無事にタイを出国しミャンマーに入国します。

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ここで歩いて国境の川を超える覚悟をしていましたが、そこに一台の
普通の車のドライバーの人が「ミャンマーまで乗っていけばいいよ」
と言ってくれます。
別に何かの見返りを要求するわけでもなく、無料で載せてもらいました。
これは本当に親切な人。
ひょっとしたらこの人たちは仕事上よく国境を越えていて、
こうやって迷える旅人たちをを案内しているのかもしれません。

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間もなく異国。そして11年前に果たせなかった念願が間もなく
果たせようとします。


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川を渡ります直ぐ先がミャンマーです。


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歩くと軽く10分以上かかりそうです。非常に助かりました。

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このあたりで国境を越えた見込みです。

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ミャンマー側のゲート(イミグレ)が見えてきました。
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ミャンマー側の建物です。やはりタイとはなんとなく違うような気がします。


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さて、無事にビザを見せてミャンマーの入国を果たせました。
途中、怪しい日本人がいたのですが、ちょっとしたことでもめている
(結局勘違いか何かで解決)のをよそに私たちは滞りなく
念願のミャンマーに入国できました。

ここはミャワディというカレン州(カレン族)の勢力圏内です。

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ここで、イミグレのゲートを抑えます。
実はここで怪しい男が日本語でいろいろと教えてくれます。

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国境で日本語で話しかける外国人と言えは99%「暗黒の心」を持ったような
輩と普通考えるところですが、この人はそうではない1%の人でした。

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こちらは長距離バスのチケット売り場。
入国の手続きの時も丁寧に教えてくれて(そのため問題なく入国)
長距離バスのチケットの買い方や現地通貨チャットの両替。
さらには、トイレの場所まで丁寧に教えてくれたのです。

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こちらはチケット売り場、右にいる男性がその方です。

おかげでスムーズに次の街への移動ができました。


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そして、この方です。普通に日本語のコミュニケーションが通じる人です。
見た目は怪しいですが、実はこの入国関連のの職員の方で
私たちのような不慣れな外国人をサポートするのためにおられる方です。

ということで、もし私たちのように陸路でメーソートミャワディールートで
旅をされる方の参考にと、この方は安心して良い方と言う事で写真を撮らせて
いただきました。

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こんなルートで国境を超えました。まだ入ったばかりですが
噂通り、ミャンマーの人は優しい人が多いと感じました。