今年最後の営業は今年も本日31日
2016年御来店いただいた皆様。どうもありがとうございました。
あと、数時間で年が変わりますが
ここで、1年間の総括をしたいと思います
まずは2016年のサワディシンチャオの7大ニュースです。
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第一位 インドシナ半島陸路横断。カンボジア料理の確認
→ ベトナムのホーチミンからタイのバンコクまで
カンボジアを経由して陸路で横断しました。
ベトナムではベジタリアン料理の確認と「マム」という海老の発酵
調味料を使った鍋の確認。タイではナコーンラチャシーマという
東北地域の料理の確認と、バンコクではグリーンカレーに続いて
タイのトップシェフムクラ氏に日本でもっとも有名な料理で
当店でも人気のトムヤムクンやマッサマンカレーなどを習いました。

ベトナム、タイには何度も訪問していたのですが
カンボジアには行く機会が中々なかったものの、
ようやく実現しました。両国にはさまれたカンボジア料理を
現地で確認しましたが、見事に両国の特徴が面白いよう
に出ていました。
アンコールワットなどの遺跡も見学できたのですが
この経験が11月のアンコール遺跡グルメツアーにつながりました。

第二位 営業時間変更。13時から23時まで途中休憩なしに
→ 今までは近隣の他店に習って、ランチタイムとディナータイムを
分けて、途中休憩などしていましたが、この途中休憩を撤廃。
営業時間も13時からとしました。この結果お昼のピークタイム
の営業がなくなり、時間のない人ではなくゆっくりと時間のある人や
あるいは、15時以降の夕方から食事をしたい人が来やすくなりました。
第三位 米粉料理やベジタリアン料理の需要
→ 今年は米粉を使った料理を研究している人やベジタリアンの人との
強いつながりができた年でした。特に東南アジアは米の国でもあり、
ベジタリアン料理については日本よりもすすんでいるところがある
ので、そちらの研究をすることで、よりそういうお客さんのニーズに
対応できました。そして、谷町・空庭さんで出張料理教室も
行いました。

第四位 ミャンマーからのお客様の接待。
→ これは春に、ミャンマーからのインバウンドのお客様の需要が
ありました。タイ料理やベトナム料理
の店はいくつかありますが、大阪市の中心部に
ミャンマー料理の店はなく、ミャンマーからの観光客は
どうしても日本料理になじめない人も多いらしいの
で、旅行会社からの依頼がありました。
今後の動きは不透明ですが、2017年もそういうことが
あっても困らないようにと
年明けにミャンマーに渡航して料理を確認したいと考えています。


第五位 無農薬農家訪問。
→ 店の方向性上、食にこだわっている方が多いので、どうしても食材も
より安全安心なものが求められ、それについては数年前から導入して
いるのですが、今回非常に気になっていた念願の農家さんに
訪問できました。羽曳野にある角田農園さん。若いご夫婦ですが
農業の大学で理論を学んで実践されていて、そういう状況で育った
野菜を使っての料理は、よりおいしいものを作ることができます。

第六位 フィリピン料理を習う
→ 東南アジア料理店なので、知名度の低い国の料理も
学んでいこうということで、2年ぶりにフィリピンに渡航しました。
マニラでようやく見つけた料理教室で有名なフィリピン料理を
学ぶことができました。

第七位 ハノイで本場のフォーの味再確認
→ 米粉を研究している人たち(グルテンフリー)の方々とつながる
きっかけになった可能性があるのが、5月のハノイ訪問。
フォー麺は当店のベトナム料理の名物
でもありますが、その本場の味を再確認できました。
定期的に確認しないと無意識のうちに味がブレてしまうので
こういうことが結構重要だったりします。


ということで、今年も1年間いろんなことがありましたが、
トイレを改修したりした昨年と比べるとちょっと地味な動きだったかもしれません。
どうやら今年は「過渡期」だったと思います。
かつては東南アジアのおかず、惣菜の店でしたが、
昔のようにまだ東南アジアの料理が一般的ではなく、
食通や在住者の人がほとんどだった時期と違い、ごく普通の人が中国料理とか
イタリアンを食べるような感覚でタイ料理やベトナム料理を食べに来るような
状況になっているのがわかります。10年以上前にあれだけ馬鹿にされてきた
タイのジャスミンライスが評価されるようになりましたから。
そういう反面、私たちは次のステップというかそれまで無関係だった人たちとの
かかわりが深くなりました。それが米粉を研究しているグルテンフリーの人とか
ベジタリアンの人たちです。この人たちは今までは主に日本料理とかパンとか
最も一般的なものに対してのこだわりを考えておられました。
そして、東南アジア料理が一般化したことでこの人たちとの接点が
生まれたのが劇的だった用に思われます。
そういう中、当店では現在、お昼の時間帯ではジャスミンライスとは
別に玄米に大豆や小豆というような雑穀を炊いたご飯を選べるように
なっているのですが、夏場くらいまでは圧倒的にジャスミンライスが
人気だったのにもかかわらず、秋以降急激に雑穀ご飯の人気も増えてきました。
つまりそういうこだわりの食材を求めている人で東南アジア料理を
食べてみたい人が増えているということで、来年以降さらに深い結びつきが
できそうな予感がします。
あと、何の店かわかりにくい人も多いという課題があります。
私たちなりにだいぶがんばっているつもりですが、まだ物足りないようで。
昨年グリーンカレーがカレーファンのアワードをとったこともあり、
カレーファンがカレー屋さんと思ってきたり、普通にタイ料理の店と思い
込んだ人がタイ料理以外のものがあって戸惑われたりというのがありました。
ということで、ここからは新年に向けた課題ですが、コンセプトをわかりやすく
することが大事かと、まずはホームページから変更して、国境を越えた東南アジア料理店(アセアン料理店というのがわかりやすい?)というのと安心安全な食材を使った料理店。
それから、元々東南アジアにはオリエンタルベジタリアンとか生活に
米粉料理が密着しています。それを日本のベジタリアンの人たちに
もどんどん紹介していきたいと思います。
そして現地で本物の味を確認しつつ、
とにかくおいしい料理を作っていこうと思います。
新年は元日から営業しますのでどうぞ、よろしくお願いします。
1月9日から24日までは海外料理研修(業務渡航)に行ってきます。
